熊野三社

神社名熊野三社(クマノサンシャ)
鎮座地西磐井郡平泉町花立93番地
祭神熊野社 伊弉諾尊(イザナギノミコト)・伊弉冊尊(イザナミノミコト)
子守社 少名彦命(スクナヒコノミコト)
勝手社 天忍穂耳尊(アメノオシホミミノミコト)
例祭日9月9日
宮司小野仁志氏
連絡先〒029−4102
岩手県西磐井郡平泉町平泉字花立49番地
電話 0191−46−2720
由緒
 当熊野社は五方鎮守の一社にして、承安4年(AD1174)藤原清衡将軍が江刺の豊田城より居を平泉に移してより鎮守府の政を執るに当たり、平泉鎮護の神として五方社を建立したるなり

 五方社とは、東方に日吉、白山、両社。西方に北野天神社、稲荷社。南方に祇園社、八王子社。北方に熊野社、金峰山社ありて、金峰山社はその中央総社なり

 熊野社は五間四面の宮造りの社殿にして、熊野蔵王権現を祀り、末社に子守社、勝手社の両社あり

 元亀2年(AD1571)野火にて焼失したるため、境内を花立山に移転し、現在地下方の花立池の北側に仮宮を建て、末社を合祀し、熊野三社と称したるなり
 焼失の際に持ち出した、十一面観音掛仏、神像蔵王権現の頭部にて面を造りたるは宝物なり

 其の後明治24年(AD1891)、花立山に再建せし社殿が腐朽甚だしきために、現在の平泉郷土館敷地内に奉遷す

 更に昭和29年(AD1954)8月社殿改築移転、現在地に鎮座す

 平成19年12月宗教法人登録、岩手県神社庁3級社となる

 平成20年4月本社建替のため新築の社務所に仮殿遷座。同年12月本社竣功、本殿遷座する
 平成21年6月参道瑞垣を設置。平成22年5月社標と狛犬を設置
 平成22年9月神楽殿竣功
見取り図 交通
 国道4号線平泉駅前から西に約400m進み、観自在王院跡から北に約700m

 岩手県交通花舘停留所からは約300m

 岩手県交通「巡回バスるんるん」の「平泉郷土館」停留所から徒歩1分


グーグル地図

境内のたたずまい

写真1
表参道の写真  町道からの入り口

 表参道入り口には鳥居があります。新設なった社標と瑞垣や狛犬も見えます
 写真中央に見えているのが神楽殿、その右手には手水舎が樹木の後に見えています
 左手の木立の中に宮司宅があります
 遠景の山は束稲山です


 社殿等整備前の写真
 更に以前の瑞垣等整備前の写真

写真2
拝殿と社務所の写真  左端から社務所、拝殿、神楽殿。右端の屋根は手水舎です


 狛犬等設置前の写真

写真3
手水舎と石祠群の写真  旧国道4号線からの裏参道が整備されました
 左端は神楽殿
 鳥居は裏参道を上りきったところにもあります
 鳥居と神楽殿の間に、境内石祠群が移設されました


 「鈴沢」バス停付近から、神楽殿整備前の裏参道の写真
 瑞垣等整備前の写真

写真4
花立古窯跡解説板の写真  社殿建築中に遺跡が発見されました
 奥州藤原時代の陶器を焼いた窯跡だそうです
 詳しくは写真を拡大してご覧下さい

写真5
拝殿の正面上部の写真  従前の社額は立派に修繕され、取り付けられています
 鈴と鈴緒もあります
写真6
本殿の写真  右端の拝殿に続いて写真中央は幣殿、左は本殿です

 一連の改修前の境内の様子はこちらにあります


写真7
郷土館と礎石の写真  写真右端中央の森が現在の熊野三社が鎮座しているあたり。写真左中央大きな建物が、熊野三社向かいの平泉郷土館

 平泉郷土館の南庭園には、嘗ての五方総社の礎石が点在しています

 明治から昭和前期までの熊野社は、平泉郷土館の北裏辺りに建っていたという

写真8
熊野社の旧跡の写真  平泉郷土館の南庭園から東を望む。遠望する山並みは東山と名付けられた。写真中央は花立池(はなだていけ)

 往昔の熊野社は花立池の北側(写真右手)に在り、その手前南西には三十三間堂があったと伝えられる

 後世、三十三間堂の中央辺りを掘削し、現在の溜め池を造った


平成23年12月16日現在で更新